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東京都指定有形民俗文化財 "旧稲葉家住宅" [風景・花]

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210-1210488 posted by (C)miyappp

青梅鉄道公園を出て
手打ちそばの「榎戸」(とても美味しかった)
で昼食の後
いわたこさんに次に連れて行かれたのは
これまた意外や意外

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240-1210506 posted by (C)miyappp
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215-1210474 posted by (C)miyappp

文化財の家 です

東京都指定有形民俗文化財 "旧稲葉家住宅"

(東京都のDB)
http://bunkazai.metro.tokyo.jp/jp/search_detail.html?page=1&id=446
(青梅市のHP)
http://www.ome-tky.ed.jp/kyodo/inabake.html

なんという振り幅なのでしょう

しかし、到着して間もなく
私の目に最初に入ってきたのは

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230-1210492 posted by (C)miyappp

大きくクラックが入り
漆喰が浮いていたり剥がれてしまっている壁でした

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220-1210491 posted by (C)miyappp

そう、これはあの震災の影響です

あの震災の後
昔ながらの多くの蔵が
このように漆喰が浮いたり剥がれたりして
修繕工事が急増したようです

しかし、今はこのような

土壁 + 中塗り + 漆喰仕上げ

が出来る職人さんの人数が減少しているので
今では特殊な技法の扱いとなっていると思います

そのため昔ながらの建物や蔵を保存されている方は
状態維持にとても苦労されているのではないかと思います
(施工を依頼するときも予算面も)

あれからすでに5年以上が経過しているにもかかわらず
未だにこのように修繕できないものがあるのですね

ちなみに左官の技能士の実技試験の課題は漆喰を使うのですが
現代はあまり"本物"の漆喰塗りという仕事自体が無いので
ほとんどの若い衆が現在、漆喰を扱う機会は
練習期間を含めてこの時くらいのようです
(このような仕上げ工事をメインで請けている左官屋さんは別ですが)

現代の漆喰仕上げは
主にモルタル面への施工となりますが
昔からある蔵は改築するものでもないので
昔ながらの土壁面へ塗りつけているものが多く現存しており
漆喰にクラックや剥がれが生じると
そこから雨が入り込んでしまい
下地の土壁が急速に痛み始めてきます
土が水に弱いのは容易に想像できるかと思います

こちらの資料が蔵の修理にについてよくわかると思います
(富山県伝統的建築技術調査報告書)
http://www.pref.toyama.jp/sections/3009/3007/dozou/mokuji.html
(同上 土蔵の修理と保存処置)
http://www.pref.toyama.jp/sections/3009/3007/dozou/pdf/4.pdf

しかし修繕が出来ていないとなると
予算面の問題でしょうか

一応東京都でも指定有形民俗文化財に対しては
補助金の制度が条例で定められているようですが
http://www.reiki.metro.tokyo.jp/reiki_honbun/g1012142001.html
(東京都文化財保護条例 第二章第十条)

詳しいことは判りません

そのことについて案内をされている方には
どうも聞き辛くて聞きませんでした

こちらの稲葉家では最近裏の3階建て?の蔵を
キレイに修繕したばかりのようなのと
250-1210475
250-1210475 posted by (C)miyappp
井戸が修繕工事中だったので
母屋への修繕費についてはそのことも関係しているのかもしれませんが
個人的にはこちらも一刻も早く修繕されたく思いました


タグ:旧稲田家
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コメント 4

諸

え…
うちの奥さん、家の壁に漆喰塗ったよ…
カインズで買ってきたやつだけどコテで塗ってたよ…
by (2017-05-19 23:13) 

いわたこ

そんなに意外だった?
奥さん達もいたから秘境ツアーにするのもどうかと思いまして(^^;
皆が興味をもてそうな所を選んでみました~。

旧稲葉家住宅みたいに文化財指定されていれば補助が出ると思うけど、
一般の蔵はヒビから内側がやられて崩落、そのまま解体がほとんどだからねぇ。
だんだん蔵とか古い塀とかなくなっちゃうのは残念です。


by いわたこ (2017-05-20 06:34) 

miyappp

>諸さ
夫婦揃って器用だよねぇ~
ホームセンターなどで売っている漆喰は
いわゆる"素人さん向け"のもので
塗ること自体は誰でもできるようなものになっています
製品によっては接着力を高めるために
樹脂が混入されているものもあって
(漆喰本来の吸放湿性は失われていますけれど)
フランスやイタリアの漆喰のような
鏝ムラ・鏝波を味わいとして残すのに向いています
日本の本漆喰はネタを均一に塗りつけて
(まずこれがプロでないと出来ません)
水引き具合を見ながら
何度も鏝で押さえる必要があるのと
鏝ムラ・鏝波を無くすためには
塗りつけるその日の気温・湿度に大きく左右されるので
経験を積んだプロにしか出来ません
by miyappp (2017-05-20 07:45) 

miyappp

>いわたこさん
前半はなんか社会科見学みたいでした(笑)
現代ではもう蔵の特徴である吸放湿性は
求められていないのかもしれませんね
壊してプレハブとかのただの倉庫にしているのかなぁ

またとても楽しいエスコートプランナーをお願いします
(とプレッシャーを掛けてみる)
by miyappp (2017-05-20 07:56) 

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