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ヘッドライト下のツールバッグについて【ST250】 [バイク]

最近
ST250Eのヘッドライト下へ
ツールバッグを付けた写真を
多く目にする様になった気がしています

ST250はヘッドライトの下と
フロントフェンダーのクリアランスが
大きく見えるので
ツールバックがとても似合うためだと
思いますが
中にはちょっと心配になるケースも
見受けられます

そこにツールバッグを取り付けることによる
リスクについて
承知の上で付けているのであれば
それは個人の自由ですので構いませんが

もしもそのリスクについて
知らずに付けている人

そしてこれから付けてみたいと
考えている人に
念のため知っておいてもらいたい事が
あります

ライダーの体重、荷物やタンデムの有無、
ガソリンの搭載量、ライダーの乗り方などで
これから挙げる数値に差はあると思いますが
一つの例として条件的には一番緩い
荷物無し・ライダーのみ乗車時の場合の
測定値を元にした例を挙げていきます
(撮影協力:CroutonⅣさん)

この時のCroutonⅣさんが乗られていたST250Eの
ヘッドライト下とフロントフェンダーの
クリアランスは乗車していない状態で
測定値は約16cm位
20220717-01.jpg

そしてそこから荷物無しで
ライダーが乗車して
街中を走行中にフロントフォークが
沈む量は
フォークに付いた目印(汚れていない部分)
を見ると約7.5cm
20220717-02.jpg

つまり、走行中はヘッドライト下と
フロントフェンダーのクリアランスが
CroutonⅣさんのSTの場合では
8.5cm位まで縮まっている時が
あったという事です

もしかしたらこの後の走行中に
急制動をした際には
さらに縮まる可能性もあります

そしてこの間に
サスペンションが縮んだ時の
クリアランスより
大きいものを挟んでいた場合には
フロントサスペンションの動きを
途中で止めてしまうことになります.
20220717-03.jpg
20220717-04.jpg

バイクに乗られているのであれば
お分かりになるかとは思いますが
サスペンションが動かない状態になると
何が起こるのか

路面のギャップを通過した際に
衝撃を吸収するサスペンションが動かないと
その衝撃はタイヤのたわみだけで
吸収することになりますが
それだけでは到底吸収できず跳ねてしまい
タイヤが路面から浮く状況が生まれます

それは制動距離を延ばしてしまうだけでは
無く

コーナーリング中であれば
転倒に繋がることが容易に想像出来ると
思います

自分はそんなに大きくサスペンションを
沈ませるような運転はしないから
大丈夫と思われる方もいるかもしれませんが

例えば私が考える一番怖いケースとして
峠道の下りの見通しが悪い左コーナーで
突如現れる障害物などを避けるため
回避行動として強めのブレーキを
かけなければならない時に
この状態(サスペンションが縮まない)に
なってしまったらと
想像してみてください

即転倒、右の車線に滑り出し
そこへ運悪く対向車が来ていたら
どうなるでしょうか

タンデムしていたり荷物が多い場合は
元々サスペンションが多く沈んでいる上に
下りではその重量がフロントへ掛かるので
なおさらです

ツールバッグを飾りとして
空で付けている場合は
サスペンションが縮んだ際に
バッグが潰れる事で
サスペンションの動きを完全に止めることは
無いにしても
ギャップに合わせた動きを妨げる事に
変わりはありません

この動画は直径が約15cmの空の
ツールバッグを付けて
サスペンションを沈ませ
空のツールバッグが潰れる様子を
撮影したものです

この動画のモデルをしていただいた
CroutonⅣさん曰く
ツールバッグは空でも
普段よりフロントサスペンションの動きが
鈍くなる違和感を感じたそうです

もしツールバッグに目一杯何かを入れていて
全く潰れないようになっていたら
それこそフロントサスペンションは
ただの"棒"と化し
乗り心地が悪くなるだけではなく
回避行動の動作を妨げてしまい
非常に危険な状況となります

このようなリスクがあることを知った上で
ツールバッグの選定・取り付けを
行っていただければと思う次第です


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